micro:bitで新型コロナ対策PBL
【注意】この記事に登場する作例は、あくまでもプロトタイプを作る事を目的としており、実際の医療現場や感染現場で効果を保証する物ではありません。
先生方へ
新型コロナ対策は現在、全世界が抱えている重大な課題になります。この課題をテーマにした問題解決型学習(PBL)を行うのは、主体的な学び・行動として意義があると思います。そこで、先生方のヒントになりそうなmicro:bitを使った作品集を作成させて頂きました。本作品集が子供達の自由な発想を引き出す授業の切っ掛けになれば幸いです。
子供達へ
検索してこの記事に辿り着いた子供達へ。このまま真似をするのではなく、自分たちの身の周りに合ったもっと素敵なアイディアを考えて、頭の硬い大人たちをアッと言わせてください?
■人との距離対策
- 背景
- 3密対策の一つに2m以上の距離を保つ事が推奨されています。
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/newpage_00009.html
- 3密対策の一つに2m以上の距離を保つ事が推奨されています。
- 仕組み
- 雪崩で遭難者を見つける雪崩ビーコン の応用です。
- micro:bitの無線機能は電波強度を調整する事が出来ます。ビーコンをキャッチしたらアラームを鳴らし、お互いが近づき過ぎないよう警告します。
- 用意するもの
- micro:bit人数分
- スピーカー付き電池ボックスTFW-BT3 (micro:bitをベルトで腕に取り付ける事が出来ます)人数分
- プログラム例
- 使い方
- プログラムを各micro:bitにダウンロードします。
- micro:bitをTFW-BT3に取り付けます。
- TFW-BT3に同梱されているベルトを使い、各自の腕に取り付けます。
- お互いが近づき過ぎると「×」が表示され「ピッ」という音が鳴ります。鳴らないよう、お互いの距離を保ちながら生活をしましょう。濃厚接触回避が期待出来るかもしれません。
- 「無線の送信強度を設定」は0が一番弱く、7が一番強い電波を飛ばします。環境に合わせて調整してみて下さい。
■手洗い対策
- 背景
- 新型コロナ対策として十分な手洗いが推奨されています。
- 正しい手の洗い方:https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/000593494.pdf
- 手洗いの時間・回数による効果:https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11130500-Shokuhinanzenbu/0000105095.pdf(新型コロナ向けではなくウイルス一般)
- 仕組み
- 洗面台を狙う形で人感センサーをセット。
- 動き(手を洗っていると仮定)を60秒間連続で検知出来たらOKとします。
- 用意するもの
- プログラム例
- 使い方
- プログラムをmicro:bitにダウンロードします。
- TFW-RK2の人感センサーに付属の指向性チューブを取り付けます。
- TFW-RK2とTFW-BT3を合体させ、洗面台を狙う形でセットします。
- 洗面台で手を洗い続けると、5x5のLEDが徐々に点灯。60秒になると全灯となり「パワーアップ」の音が流れます。音が流れるまで良く手を洗いましょう。
- 「手洗いに必要な時間」の60秒(60,000ミリ秒)は環境や判断に合わせて調整して下さい。
- 注意事項
- TFW-RK2の人感センサーは赤外線(熱)の変化に反応ます。手や体が冷え切っている状態だと、反応しない可能性があります。
- micro:bitに水がかからないように設置して下さい。
■体温自動記録装置
- 背景・目的
- 新型コロナの症状の一つに発熱があります。
- 自動的に記録が出来て、出先からも確認が出来る体温自動記録装置を構築します。
- 仕組み
- 防水温度センサー TFW-TP2 とTFabConnectを使い実現します。
- 用意するもの
- micro:bit 1つ
- 防水温度センサー TFW-TP2 1つ
- 体温計(測定値補正用) 1つ
- プログラム例
※現在、TFabConnectが改修中のため追って掲載させて頂きます。
■家庭内ナースコールボタン
- 背景
- 家庭内で感染者が出て隔離となった場合、何かあればLINE等で連絡すれば良いかもしれませんが、幼児や高齢者はそうは行きません。
- 幼児や高齢者でもボタン押すだけで家族を呼べるナースコールボタンをmicro:bitで作ります。
- 仕組み
- micro:bitの無線機能を使って実現します。
- 用意するもの
- micro:bit 2つ
- スピーカー付き電池ボックス TFW-BT3 2つ
- プログラム例
- 使い方
- 2つのmicro:bitにプログラムをダウンロードします。
- micor:bitとTFW-BT3を合体させます。
- Aボタンを押すと相手を呼び出します。
- 呼び出された方は、Aボタンを押し「いま行く」旨を伝えます。
- 注意事項
- 無線の送信強度を最も強力な7に設定していますが、見通しで20メートル程度しか届きません。無線が届かない場合は、micor:bitをもう一つ用意し、リピーター(無線の中継をするmicro:bit)を作成する必要があります。
TFabWorksでは「子供達からこんな素敵なアイディアが出たのですがmicro:bitでどうプログラムを組んだら良いか悩んでいます」「このプログラムが上手く動かないのですがどこが悪いのでしょうか?」「micro:bitってこんな事が出来ますか?」といった先生方からの御質問に答える無料のオンライン研修会を行っています。お気軽にご相談下さい。(詳しくはこちら)
また、もし、授業で子供達の素晴らしいアイディアが生まれましたら、差し支えない範囲でお教え頂ければ幸いです。本サイトでご紹介させて頂ければと思います。
なお、本ページのプログラムやアイディアは、特に断り無く自由に複製・改変して頂いて結構です。
制作担当:高松