学校のPCでUSBメモリが禁止されている場合の対処方法
micro:bitは、プログラムの開発環境(MakeCode)で作ったブログラムをダウンロード(*.hex)し、これをUSBストレージ(メモリ)として認識された「MICROBIT」という名前のドライブにコピーする事によりインストールが完了する仕組みとなっています。
学校のPC環境によっては、セキュリティ対策としてUSBメモリへの書き込みが禁止されているケースがあります。 micro:bitを学校現場で導入する場合は、予め禁止されていないか調査が必要です。
Portshutter やSKYMENUでブロックされている場合は、特定のシリアルナンバー(もしくは、ベンダーIDやプロダクトID)のUSBメモリについて、書き込み禁止を解除する事が出来ます。まずは、学校のPCを管理している部署(教育委員会、他)と相談してみて下さい。
以下は、「禁止されているが解除されるまで待てない」もしくは「どうしても解除してもらえない」場合の対処方法です。
1.iPadを使う
iPadを教育委員会で複数台、貸し出し用に持っている地域があります。iPadのmicro:bitアプリは、USBを使わずにBluetoothでプログラムを転送します。ペアリングの手間がありますが、多くの学校で授業実績があります。具体的な手順は「iPad + micro:bit」を参考にしてください。
2.Microbit Moreを使う
弊社としてはサポート対象外の方法になりますが、Yengawa氏が作られたScratch用のMicrobit More を使うと、USBを使わずにScratchから計測・制御を行う事が出来ます。
- メリット
- Scratchが使える子どもたちや先生にとっては、新しくMakeCodeの使い方を覚える必要がない。
- デメリット
- アプリケーションScratch Linkをインストールしなければならない(事前にPCの管理者(教育委員会等)と相談する必要があります)
- 予めUSBメモリがブロックされていないPC環境で、micro:bitに専用プログラムをインストールしておく必要があります
- 小学校向けに弊社で提供している専用ブロック「STEM」に比べて、回路の仕組みを理解する必要があります
- 狭い教室で一斉にBluetooth接続をするため輻輳・切断・再接続等のトラブルが発生する事可能性があります
利用方法は https://lab.yengawa.com/project/scratch-microbit-more/ の「使い方」に沿って接続を行って下さい。
弊社の理科ボードTFW-RK2を使ってプログラムを作る場合は、
- ピン2が人感センサー
- 「ピン2がつながっている」=「人を検知」
- ピン1が制御スイッチ
- ピン1をデジタルレベルLowにするとスイッチON
- ピン1をデジタルレベルHightにするとスイッチOFF
になります。
例:人を検知した時だけスイッチON
3.micro:bitを諦めて「カシワニキット」を使う
カシワニキットは、micro:bitやUSBを一切使わずにScratchで6年理科「電気の利用」の授業をスムーズに行うために開発されたキットです。PCとの接続はオーディオケーブル1本で接続します。
- メリット
- Scratchが使える子どもたちや先生にとっては、新しくmicro:bitやMakeCodeの使い方を覚える必要がない
- 専用ブロックが用意されていて、不慣れな先生や子どもたちでも簡単に授業が出来る
- ソフトのインストールは一切不要
- オーディオケーブル一本で接続するため電波障害等の心配も不要
- 乾電池1本で長時間稼働
- デメリット
- 「電気の利用」以外の活用が難しい
- 「暗い」の判定がPCのカメラによっては正しく検出が出来ない事がある
詳しくは以下を参照願います。
6年理科「電気の利用」向け Scratch用プログラム制御スイッチ【カシワニキット】
以上、ご参考になれば幸いです。