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光る刀の作り方(micro:bitの加速度センサーで音と光を制御)

micro:bit

 

 2022年2月。授業共創プロジェクトこくりというイベントがありました。そこで「ド派手にいくぜ!!つくろう!micro:bit刀」というワークショップのお手伝いをさせて頂きました。


このワークショップでは、youtoy さんの記事を参考に、ダイソーで200円で売っている刀を改造。参加者向けに20本程作ったのですが、「作り方を教えて欲しい」という要望を受けて解説をする事にしました。

方針

  • 簡単
    • ワークショップ版は、超音波カッターを使ったり、ダイオードを空中で配線したり、プラスチックにタップを切ったり、圧着端子の工具を使ったりと、一般的ではありませんでした。
    • 半田付けは必須となりますが、一般の工具で出来る手順にしました。(それでも、それなりの手順となります)
  • 低コスト
    • youtoyさんのようにmicro:bit用GROVEシールドは使わず、5Vへの昇圧もせずにWS2812Bを3Vで駆動しています。
    • 本来はWS2812Bの規格外の使い方になります。電池は新品のアルカリ電池を使うようにしてください。
  • 柄の電池ボックスを使う
    • この刀は、本来、柄の部分に電池3本(1.5V✕3=4.5V)を入れる構造になっています。ここを使う方が刀としてスッキリします。 
    • micro:bitの駆動電圧は3Vなので、1本分のスペースは配線で直結します。
  • 鞘に収められるようにする
    • ワークショップ版はmicro:bitを嶺に取り付けたため、鞘に収さめられませんでした。
    • micro:bitをツバの部分にネジ止めする事により、鞘に収められるようにします。

用意する物

  • ダイソー  光る忍者刀 ✕1
  • micor:bit V2 x1
  •  WS2812B LEDテープ 30LED/m で非防水 を40cm(LED 12個分)
  • 単3アルカリ電池 ✕2(新品)
  • ネジ M3 10mm ✕1(頭が大きく無い物)
  • ネジ M3 15mm ✕2(頭が大きく無い物)
  • ナット M3 ✕6
  • ワッシャー M3 ✕2
  • 配線材少々

作り方

  1. 刀のツバを外します。


  2. 刀の柄の6箇所のネジを緩めて開きます。

  3. 3箇所(赤いライン)を切ります。

  4. 電池3本を2本にするため、5cm程度のケーブルを使って1本分を直結します。
  5. 基板の写真の部分の赤いケーブル(電池ボックスのプラスから来ている)を右に移動。さらに10cm弱のケーブルを一本用意し、青いケーブルと一緒にはんだ付けします。(micro:bitのGND用)
  6. フルカラーLEDテープはリールで購入すると、テープにコネクター付きのケーブルがいていると思いますが不要なのでカットします。カットは半田付けが可能な3つの小判の手前(写真参照)部分で切るようにします。コネクタが無い状態で、12個のLEDを数えて、再びカットします。(約40cmになります)
  7. 刃の部分に入っているプラスチックの筒をラジオペンチで引き抜き2cm程カットして短くします。そして、全体を平たく潰します。潰した筒にフルカラーLEDテープを挿入します。
  8. 10cm弱のケーブルを2本用意(写真では黄色と太い赤色)し、写真のようにはんだ付けをします。
  9. 円筒のプラスチックを刀の中に戻します。この時、LEDの面が峰ではなく刃側を照らすようにしながら挿入していきます。
  10. 手順の2でバラした柄のもう半分のプラスチックについて、ツバに近い部分(写真参照)を、ペンチで3角形に切ります。(micro:bitへのケーブルを通す穴)
  11. micro:bitへのケーブル3本(基板から出ている黒、電池ボックスプラスから出ている赤、フルカラーLEDテープから出ている黄色)が、手順10で作った3角形の穴から出るようにして、柄を再び6本のネジを締めて元に戻します。
  12. ツバにmicro:bitをネジ止めします。micro:bitのP2と3VはM3 15mm。GNDはM3 10mmのネジを使います。15mmの方は写真のようにワッシャーも入れます。
  13. ツバを刀に挿します。ケーブルをツバの隙間を通し、適度な長さにカット。被覆線を剥いて半田で固め、鍵型に曲げます。
  14. ナットで写真のようにネジ止めします。
  15. 電池ボックスに単3 電池2本を入れます。手順4で直結した方に電池を入れないよう注意して下さい。柄のスイッチを入れると、micro:bitの裏にある電源LEDが点灯すればOKです。

サンプルプログラム


このサンプルプログラムは、ワークショップ参加メンバーのS先生のアイディアがベースとなっており、4つのブロックから構成されています。

  • アイコン
    • micro:bit本体の5x5のLEDに表示するアイコンを制御します。
  • 効果音
    • micro:bit本体のスピーカーから出るサウンドを制御します。
  • LED
    • フルカラーLEDの光り方を制御します。
    • このサンプルでは、刀が振られた時、レインボーパターンが30回、回転するようになっています。
  • 以下は判るようになるまでは触らない事
    • 「加速度Y < -2500」の部分が刀をどの程度の速さで振ると反応するか決定しているところです。-2500を-2000にすると敏感になり、-3000にすると鈍感になります。

ワークショップは1時間で行ったのですが、子どもたちに「アイコン」「効果音」「LED」の部分を各自で改造してもらいオリジナルの刀を作ってもらいました。結果、同じ光り方をする刀になる事は無く、楽しい刀が笑顔と共にいっぱい生まれました。

    委託制作

    他の作業状況次第ですが委託制作(1度の委託は10本以上)も承ります。お問い合わせよりご相談下さい。